CPUなどの製造プロセスではHigh-K材料、メタルゲート等の技術によりリーク電流を押さえて 低消費電力で高速なプロセッサの開発が行われてきましたが Intelが2011年末から22nmプロセスでの製造を開始する、Ivy BridgeのCPUでは 3Dトライゲートトランジスタが採用されることになるそうです。 PC Watch - Intel、3次元トライゲートトランジスタ製造技術を確立 ~22nm世代のIvy Bridgeで採用 http://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/20110505_443998.html 以前から技術開発は進んでいましたが、実採用されるのはこれが世界初になります。 ムーアの法則も、2010年代のうちに限界に達すると言われていますが 3Dトライゲートトランジスタはムーアの法則に追いつくための技術となりそうです。 最近Sandy Bridgeなマシンを買って、アイドル時の低消費電力ぶりに 感心していたところですが、Ivy Bridgeでさらに改善されるわけですね。 □ 参考URL PC Watch - 【後藤弘茂のWeekly海外ニュース】 Intelが22nmプロセスで3Dトランジスタ技術を採用 http://pc.watch.impress.co.jp/docs/column/kaigai/20110506_444011.html 下記サイトには、Intelの詳細資料やYoutube動画があるので楽しめます。 Intel - Intel 22nm 3-D Tri-Gate Transistor Technology http://newsroom.intel.com/docs/DOC-2032 Intel - Silicon Technology from Intel http://www.intel.com/technology/architecture-silicon/silicon.htm
中小企業がクラウドサービスを安全に利用するためのガイドがIPAから公開されています。 チェックポイントが分かりやすく書かれているので、一読しておくとよいでしょう。 「今日から我社もクラウドに!」なんて社長が言い出す前に、説得するための資料としても役に立つと思います(笑) データをクラウド事業者に預けるわけですから、目的や情報管理やクラウド事業者の 選定をきちんと明確にしておくことが重要です。 目的も管理もあいまいなまま利用に走って、データ漏出等の事故が起こってからでは遅いので。 IPA - 「中小企業のためのクラウドサービス安全利用の手引き」および「クラウド事業者による情報開示の参照ガイド」について http://www.ipa.go.jp/security/cloud/tebiki_guide.html
リーズナブルでパフォーマンスがいいと人気のさくらのVPSですが 実際の稼働率はどんなものかと、個人的に利用しているVMの場合で計算してみました。
追記: 2011/8/18にハードウェアメンテナンスがあったので、それに合わせて稼働率を再計算してみました。それでも年間稼働率は99.99%を上回っています。
2011/5/7現在 稼働率 99.9921% 2011/8/18現在 稼働率 99.9907% 2010/10/8に「さくらのVPS 512プラン」で契約。syslog等のログから 2011/5/7まででは、約7ヶ月稼働のうち停止時間を24分として計算。 2011/8/18まででは、約10ヶ月稼働のうち停止時間を42分として計算。 (ちょうどメンテナンス完了後なので稼働率の数字としては下がりますが) ※ 停止時間が秒単位でないのは、サービスを行うデーモンの 起動タイミングまでは正確に分からないため。 稼働率が99.99%を超えているので、一般的な用途でのサービスでは十分なレベルですね。 また、IaaSとSaaSでレイヤは違いますが、経産省が公開している「SaaS向けSLAガイドライン(PDF)」で 基幹業務のサービス稼働率の例としてあげられている99.9%を超えており 稼働率に関しては、基幹業務としての利用も問題ないレベルではないでしょうか。 □ 稼働率の一覧 稼働率 99% 停止時間 87.6時間/年 稼働率 99.9% 停止時間 8.8時間/年 稼働率 99.99% 停止時間 52.6分/年 稼働率 99.999% 停止時間 5.3分/年 稼働率 99.9999% 停止時間 32秒/年 □ 個人的に利用しているVMの障害・メンテナンスメモ 2011/3/1 障害 (23分程度) http://www.sakura.ad.jp/news/sakuranews/newsentry.php?id=4692 2011/3/4 ハードウェアメンテナンス VPS再起動 (1分程度) http://support.sakura.ad.jp/page/news/20110228-006.news 2011/8/18 物理サーバーのシステム更新メンテナンス (18分程度) http://www.sakura.ad.jp/news/sakuranews/newsentry.php?id=5705 □ 参考URL さくら - 障害・メンテナンス・機能追加 http://www.sakura.ad.jp/news/sakuranews/newsindex.php 経済産業省 - SaaS向けSLAガイドライン http://www.meti.go.jp/press/20080121004/20080121004.html
計画停電などの影響でUPSが売れまくっているみたいですねー。UPSをLinuxで利用する場合のシャットダウン対応ソフトとか、UPSを廃棄するときの手間などが気になったのでWebを調べた際のメモ。
なるべく正確な内容になるようにしましたが、Webに十分な情報があるとは限らないので、困ったらメーカーとか自治体に電話で相談してみるのが手っ取り早いかと思います。
製品ラインナップやサービス対応やソフトウェアを考えると、個人的にはOmron/APCの製品がおすすめですね。必要な情報がウェブ上に載っているかどうかも、サポートの評価の一環として考慮しました。
Linuxでの利用に向いているUPSのメモ ■ 製品選びのチェックポイント * 利用目的にあったバッテリー容量・出力のUPSを選ぶ。 実際に利用する機器で負荷をかけて、ワットチェッカーなどで実際の消費電力を計測すると良い http://www.omron.co.jp/ese/ups/product/ups/select.htm http://www.mitsubishielectric.co.jp/frequps/hint/hint_freq03.html * 保証期間(本体・バッテリー) 1年保証の安価なUPSを買うより、3-5年保証のしっかりしたUPSを買うほうが 長い目で見たときのコストが安くつく場合があります。 業務用サーバーの場合、同じメーカーのサーバー(保守つき)とUPS(OEM供給されている)を購入しておけば まとめてハードウェア保守の対象となり安くつくケースもあります。 * 使用するOSに対応したUPS管理ソフト UPSの管理を行ったり、停電時にコンピュータをシャットダウンさせるためのソフトが 必要になりますが、管理ソフトが自分の使っているOSに対応しているかどうかは重要です。 (特にLinuxなどでは) * UPS管理で利用する接続方式 パソコンとUPSを、シリアルケーブルで接続する方式とUSBケーブルで接続する方式がある。 機種によってはどちらにも対応しているものもあるが、たいがいはどちらか片方の方式。 パソコン側に接続コネクタがなかったり、業務用のサーバー機などで シリアルコンソールを利用している場合は、コネクタがふさがっているので要注意。 コネクタが足りない場合は、USB-シリアル変換ケーブルを経由して動作させることもできる。 シリアルケーブルは、内部結線が通常と異なるUPS専用ケーブルとなっている場合もあるので要注意。 * バッテリー廃棄 バッテリーの廃棄は、事業用と家庭用で異なる。 事業用なら、UPS本体は一般産業廃棄物として、バッテリーは特別管理産業廃棄物扱いになる。 特別管理産業廃棄物の取り扱い資格のある処理業者に依頼する必要がある。 家庭用なら、自治体等の規則に基づいて処分する必要があるので、まずは自治体に問い合わせてみる。 処理を受け付けてなかったり、回答が要領を得ずどうしようもない場合は、メーカーに問い合わせる。 きちんとしたメーカーは、バッテリー回収サービスを行っているので自治体への 問い合わせなどの余計な手間はかからない。 ただし、処理費用は無料であっても送料は自己負担のため、自治体の処分費用と どちらが安いかはケースバイケースで変わってくる。 メーカによって異なるが、本体とバッテリーは別々の回収ルールとなっているものも多い。 IT Rescue - UPSメーカ9社のバッテリ廃棄の対応を調査してみた http://memo.jj-net.jp/369 ■ 各UPSメーカーの対応一覧 -------------------------------------------------------------- □ エーピーシー/APC * 製品情報 http://www.apc.com/products/category.cfm?id=13 * Linux向けの情報 http://sturgeon.apcc.com/Kbase.nsf/0/A0B43001D8F93AA049257340002B2146?OpenDocument#PCPE UPSメーカーとして世界的に有名なブランド。ディストリビューション等で UPS監視ソフトのapcupsd/gapcmonなどが用意されていたりする場合もあり 事例も豊富。Webサイトはやや分かりにくい。 * バッテリー廃棄 :○ http://www.apc.com/jp/s/trade/trade_faq.cfm http://sturgeon.apcc.com/kbase.nsf/6762245fd50a54bf49256d320025986e/9409627812ca1ec34925708b001cd0fc?OpenDocument UPS本体は産業廃棄物なので、住んでいる自治体の廃棄方法に従って 自分で処分する必要がある。バッテリーは特別産業廃棄物扱いなのでAPCが回収してくれる。 APC製品の使用済みバッテリーは無料で引き取ってくれる。(送料は自己負担) 引き取るバッテリはAPC製品のもののみ。 -------------------------------------------------------------- □ オムロン/OMRON * 製品情報 http://www.omron.co.jp/ese/ups/product/ups/ * Linux向けの情報 http://www.omron.co.jp/ese/ups/download/category_u.htm オープンソースのSimple Shutdown Softwareと高機能なPowerAct Proあり。 PowerAct Proは標準添付の製品所有者のみダウンロード可。 対応OSは比較的新しくサイトは充実している。 上から下まで製品ラインナップが揃っている。接続方式はUSBに対応しているものが多い。 NDAへの同意が必要だが、通信プロトコルも無償で公開されている。(要問合せ) https://www.omron.co.jp/contact/ContactForm.do?FID=00014 * バッテリー廃棄 :○ http://www.omron.co.jp/ese/ups/product/ups/replace.htm http://www.omron.co.jp/ese/ups/faq/ups/a_upssonota_030507.htm Omron製品なら、本体を含めバッテリーも無料で引きとってくれる。(送料は自己負担) 他社製品なら、Omron UPS製品を新規購入したこと、かつ同程度の商品、かつ本体のみ、を条件に処分してくれる。 他社製バッテリーのみは不可。(送料は自己負担) -------------------------------------------------------------- □ 三菱電機/MITSUBISHI * 製品情報 http://www.mitsubishielectric.co.jp/frequps/ * Linux向けの情報 http://www.mitsubishielectric.co.jp/fa/download/software/search.do?mode=software&kisyu=/ups フリーのFreqship-mini for FreeUNIXがある。Debian/RedHat/FreeBSDなど幅広く対応。 対応OSはやや古くて硬派好み。ラインナップは少なめでシリアル接続方式。 * バッテリー廃棄 :○ http://fa-faq.mitsubishielectric.co.jp/faq/show/13252?category_id=814&page=1&sort=sort_access 三菱製の交換用バッテリーを購入したら、購入時の箱で古いバッテリーを無料で下取りしてもらえる。 -------------------------------------------------------------- □ サイバーパワー/CyberPower * 製品情報 http://www.cyberpower.jp/products/ups.htm http://www.cyberpower.jp/support/download_support.htm * Linux向けの情報 http://www.cyberpower.jp/products/software/pp_linux.htm Linux向けのPowerPanel for Linuxがある。deb/rpm/tarなど複数形式で提供されている。 32/64ビットの両環境向けのソフトが提供されている。 各製品情報のページにある「ダウンロード」タブを参照のこと。 * バッテリー廃棄 :△ -------------------------------------------------------------- □ デンセイ・ラムダ/DENSEI-LAMBDA → 富士電機システムズ (2010年に製造販売等を移管) * 製品情報 http://www.fujielectric.co.jp/products/power_supply/ * Linux向けの情報 http://www.fujielectric.co.jp/products/power_supply/sustainable/ups/option/index.html Linux向けのフリーソフトPUPSMAN、UPS Utilityコマンドがある。 要ライセンスのソフトも揃っている。 * バッテリー廃棄 :△ -------------------------------------------------------------- □ ユタカ電機製作所 * 製品情報 http://www.yutakadenki.jp/products/category_004.html http://www.yutakadenki.jp/products/004_monitor_soft.html * Linux向けの情報 http://www.yutakadenki.jp/products/004_monitor_soft.html Linuxでは有料のUPS監視ソフトBPSPOC for Linuxが必要だと思われる。 * バッテリー廃棄 :△ http://www.yutakadenki.jp/products/340_after_mente2.html http://www.yutakadenki.jp/products/340_mentenance_product.html ユタカ電機製作所のUPSを新規に購入した場合は、不要なUPSを無料で回収してくれる。 詳細は問い合わせが必要。 どうしても自分で処分できない場合は、メーカーに連絡。 -------------------------------------------------------------- □ サンワサプライ * 製品情報 http://www.sanwa.co.jp/product/oatap/ups/ * Linux向けの情報 linux対応ソフトウェアなし。Windowsのみ。 単なるサプライとしての扱い。 * バッテリー廃棄 :△ --------------------------------------------------------------B002UQFAQ6 B002GK2PR8 B0009QD8ZY
Windows 7なVMware Workstaionマシンの騒音がうるさくなってきたのと消費電力が大きかったので、最新のSandy BridgeのCPUに置き換えてみました。低消費電力で静かなのにパワフルなんでとっても良いですね。
今でも古いマシンを持っているのなら(特にNetBurst世代)、低消費電力なのと性能を考えてさっさと新しいCPUに乗り換えるのが良いかと思います。Sandy Bridgeの次のIvy Bridgeではさらに低消費電力らしいので目移りしてしまいますが、2011年内に買うならSandy Bridgeでしょう。
□ 構成の変更 【旧マシン環境】 【新マシン環境】 CPU :Core 2 Quad Q9450 → Core i7 2600 (24,940円) MB :Asus P5B Deluxe → Intel DQ67SW (12,980円) VGA :9600GT → (CPU内蔵) SOUND :SE-90PCI → SE-90PCI RAID :Adaptec 1430SA → (なし) HDD :3台 → 2台 VT-d対応を考えてCore i7 2600を、企業向けマシン管理のvProに対応した Q67チップセット搭載のDQ67SW、というマイナー好みのチョイスで購入しました。 2600K+H67チップセットマザーの組み合わせだと、セット購入割引があって羨ましかったですがw □ 写真一覧 □ CINEBENCH R11.5 (64bit)とワットチェッカーによる計測 下記は、ワットチェッカーによる計測結果です。
【旧マシン環境】 | 【新マシン環境】 | |
---|---|---|
待機時 | 2-3w | 1w |
アイドル時 | 123w | 42w |
電源投入時Max | 182w | 130w |
CINEBENCH OpenGL実行時 | 183w | 71w |
CINEBENCH CPU実行時 | 176w | 124w |
CINEBENCH シングルCPU実行時 | 146w | 67w |
CINEBENCH CPUスコア | 3.25pt | 6.82pt |
CINEBENCH シングルCPUスコア | 0.82pt | 1.54pt |
□ さくらのVPSにSqueezeをインストールするためのメモ 2011/5/20現在では、さくらのVPSのカスタムOSで対応しているのは DebianではLenny(Debian 5.0.5 i386/amd64)のみです。 #いずれSqueezeに対応する予定だそうですが。 このため、現段階では標準のCentOSのgrubを書き換えて Debianのnetbootイメージを利用してインストールを行います。 以下はその手順。 ============================================================= 1. 標準インストールされているCentOSを起動し、さくらのVPSのコントーロールパネルの リモートコンソールもしくは、sshでログインして作業する。 sshでのアクセスの場合、初期パスワードはVPS仮登録時に送られてくるメールを参照する。 $ ssh root@(VPSのIPアドレス) 2. ネットワーク設定の確認とメモ 下記のコマンドで、ホスト名/IPアドレス/ネットマスク/ゲートウェイ/DNS などのネットワーク設定を表示し、メモしておく。 # cat /etc/sysconfig/network-scripts/ifcfg-eth0 # cat /etc/resolv.conf # hostname # ifconfig # route 3. 一時フォルダの作成 /boot以下に一時フォルダを作成 # mkdir /boot/squeeze/ # cd /boot/squeeze/ 4. Debianのnetbootイメージの取得 下記は、Debian Squeezeのi386をインストールする場合。 # wget ftp://ftp.jp.debian.org/pub/Linux/Debian/dists/squeeze/main/installer-i386/20110106+squeeze3/images/netboot/debian-installer/i386/linux # wget ftp://ftp.jp.debian.org/pub/Linux/Debian/dists/squeeze/main/installer-i386/20110106+squeeze3/images/netboot/debian-installer/i386/initrd.gz または、Debian Squeezeのamd64をインストールする場合。 # wget ftp://ftp.jp.debian.org/pub/Linux/Debian/dists/squeeze/main/installer-amd64/20110106+squeeze3/images/netboot/debian-installer/amd64/linux # wget ftp://ftp.jp.debian.org/pub/Linux/Debian/dists/squeeze/main/installer-amd64/20110106+squeeze3/images/netboot/debian-installer/amd64/initrd.gz 5.grubの編集 下記の内容を、ファイルに追加して保存する。 既存のCentOSのエントリをコピーして書き換えても良い。 # vi /boot/grub/menu.lst ---------------------------------------------------------- title Debian Squeeze root (hd0,0) kernel /squeeze/linux ro root=LABEL=/ console=tty0 console=ttyS0,115200n8r initrd /squeeze/initrd.gz ----------------------------------------------------------- 6. 再起動 # reboot 7. Debian Squeezeのインストール 「Booting CentOS in 5 seconds..」のように表示された時に 任意のキーを押した上で、grubメニューからDebian Squeezeを選択して インストールを開始する。 基本的にはインストーラの指示に従って進める。 (言語はC、Asia->Japanのように選択する。) (ネットワーク設定では、手動でメモしておいたネットワーク情報を入力する。) 8. TSO(TCP Segmentation Offload)によるネットワーク遅延回避を設定 ethtoolパッケージをインストールして設定を行う # aptiude install ethtool # ethtool -K eth0 tso off tcp segmentation offload: off になっていることを確認 # ethtool -k eth0|grep tcp 再起動しても有効になるよう設定する。 下記の内容を、ファイルに追加して保存する。 # vi /etc/network/interfaces ---------------------------------------- post-up /sbin/ethtool -K eth0 tso off ---------------------------------------- □ 参考URL さくらのVPS FAQ - サーバ設定ファイルの変更後、リモートコンソールが利用できなくなりました。 http://sakura.cb-faq.com/faq/public/app/servlet/qadoc?QID=001381 さくらのVPS FAQ - さくらのVPSで「Debian」を利用していますが、回線速度が遅くアクセスに時間がかかります。 http://sakura.cb-faq.com/faq/public/app/servlet/qadoc?QID=001388