Debian LennyをVMware Workstation 6.5.1環境にインストールした際に、解像度を変更するとフォントサイズのDPIがおかしくなって文字が大きく表示される問題が起こったので、その対処メモ。確認したのがlenny環境なだけで、他のディストリビューションのLinux等でも起こる可能性があるとは思います。
■ VMware環境で解像度を変更するとフォントサイズが大きくなる問題 □ 現象 VMware Workstation 6.5.1の環境にDebian Lennyをインストールして 解像度を変更した上で再起動すると、フォント表示が大きくなってしまう。 □ 対処方法 Gnomeデスクトップ環境であれば、「システム」→「設定」→「外観の設定」 を開き、「フォント」タブを選ぶ。「詳細」ボタンを押して 「解像度の設定」の箇所で適切なDPIを入力する。 KDEデスクトップ環境であれば、KDEコントロールセンターを開き、 「外観&テーマ」→「フォント」→「フォントのDPIを指定」で 適切なフォントのDPIを入力する。 □ 適切なDPIの計算方法 DPIは、解像度と画面サイズ(インチ)が分かれば簡易的に計算できます。 DPI=dots per inch=1インチあたりのドット数 ということなのと 画面サイズ(インチ)は画面の対角線であることを利用すれば ピタゴラスの定理より、対角線上にあるドット数を求めてインチ数で割ればよいのです。 (ただし、正確には縦横それぞれに対して、表示可能エリアのサイズ ならびに表示解像度から計算する必要があるはずです。) 解像度SXGA(1280x1024)の17インチディスプレイだと下記のような計算になり、 DPIは96dpiになります。 解像度の例
解像度/インチ数 | DPI |
15インチXGA(1024x768) | 85.3 dpi |
17インチSXGA(1280x1024) | 96.4 dpi |
19インチSXGA(1280x1024) | 86.3 dpi |
20.1インチUXGA(1600x1200) | 99.5 dpi |
20.1インチWSXGA+(1680x1050) | 98.6 dpi |
22インチWSXGA+(1680x1050) | 90.1 dpi |
24インチWUXGA(1920x1200) | 94.3 dpi |
今更書くのも何なんですが、2009/2/14(日本時間2/15)にDebian GNU/Linux 5.0であるLennyがリリースされました。
今回のリリースからはBlu-rayイメージでの配布が開始されたとのことで、記録メディアの進化を感じます。i386向けのディスクイメージの場合、CDにすると31枚、DVDだと5枚ですので、そろそろCDでの配布も世代交代の時期が近づいてるんでしょうか。Windows 95のときもFD 34枚くらいだったのが、Windows 98でCD-ROMに移ってしまったことを思い出します。
Lennyのインストールに関する詳細はインストールマニュアルやリリースノート等を参照してください。また、旧版のoldstableになってしまったEtch(4.0)のセキュリティアップデートは、ポリシー通り1年以内に終了するのでサーバ等のアップデート計画を早めに進めておきましょう。
Debian JP Project - Debian GNU/Linux 5.0 "Lenny" リリース!!! http://www.debian.or.jp/blog//debian50r0.html debian.org - プレスリリース Debian GNU/Linux 5.0 がリリース http://www.debian.org/News/2009/20090214 debian.org - リリースノート (Intel x86 用) http://www.debian.org/releases/lenny/i386/release-notes/ cdimage.debian.org - 最新版CDイメージ i386向け http://cdimage.debian.org/cdimage/release/current/i386/iso-cd/ cdimage.debian.org - CDイメージ アーカイブ http://cdimage.debian.org/cdimage/archive/
「冗長な英文を避けるための10+の方法」というZDnetの記事のメモ。英作文や読解で慣れているIt isやThere isという表現、慣用句やof/inといった表現で回りくどい文章になっていないか、チェックするのに役立ちます。
ZDnet - 冗長な英文を避けるための10+の方法--上級者編 http://japan.zdnet.com/sp/feature/07tenthings/story/0,3800082984,20388717-2,00.htm
次期ORCA(日医標準レセプトソフト=日レセ)のプラットホームは、Ubuntu 8.04 Server版になるらしいです。Ubuntu 8.04(Hardy)はLTS版(=Long Term Support=長期サポート版)なので、サポート期間が長いのがメリットです。Debianではリリース時期/サポート期間が定期的ではないので、業務用アプリとしては避けたかったんでしょうか。
ともあれ、それぞれのディストリとORCAについてのサポート期間を調べてみました。 woodyに比べてsargeのサポート期間が短かめなのでOSのアップデート作業での悲鳴が上がっているようですが、ORCAでのsargeサポート期間が3年程度あるので、それなりに十分なサポート期間を取れていると思います。(できる限り長いには超したことはないですが、Debian自体のサポートが切れて長期的にサポートするのは大変)
ディストリのサポート期間が長いと、リリースされてから時期がたったときにカーネルが古くなって認識/インストールできないハードウェアが増える、という問題もあるのでバランスを取るのが難しいですし。(だからetchnhalf等の意義があるんですが)
ORCAをUbuntu Server版ベースにすることで、コアパッケージについては5年サポート(Desktop版は3年)になるので、少しはアップデート間隔がましにはなりますかね。ベンダにしろ自力ユーザにしろ、こういった背景を理解してアップデートを行わないとしんどいと思います。下記のリンクには、それぞれのディストリビューションの概要などの情報があるので、目を通しておくと良いでしょう。
追記: 2012年8月に、Ubuntu10.04/12.04/14.04対応も含めたスケジュール予定が更新されたので追記。
http://ftp.orca.med.or.jp/pub/data/receipt/outline/schedule/release-schedule-2012-08-20.pdf
Distribution | サポート時期 | サポート期間 | ORCAサポート時期 | ORCAサポート期間 | ORCAバージョン |
---|---|---|---|---|---|
Debian woody | 2002年7月〜2006年6月 | 3年11ヶ月 | 2002年12月〜2007年6月 | 4年7ヶ月 | 〜3.4 |
Debian sarge | 2005年6月〜2008年3月 | 2年9ヶ月 | 2006年7月〜2009年10月 | 3年3ヶ月 | 2.7〜4.3 |
Debian etch | 2007年4月〜2010年2月 | 2年10ヶ月 | 2007年10月〜2013年3月末 | 5年5ヶ月 | 4.0〜4.5 |
Ubuntu 8.04 Server | 2008年4月〜2013年4月 | 5年 | 2009年10月〜2013年3月末 | 3年5ヶ月 | 4.4〜4.6 |
Ubuntu 10.04 Server | 2010年4月〜2015年4月 | 5年 | 2010年11月〜2015年3月末(予定) | 4年4ヶ月(予定) | 4.5〜4.7(予定) |
Ubuntu 12.04 Server | 2012年4月〜2017年4月 | 5年 | 2012年11月〜2017年3月末(予定) | 4年4ヶ月(予定) | 4.7〜 |
Ubuntu 14.04 Server | 2014年4月〜2019年4月? | 5年? | 2014年10月(予定)〜2019年3月末(予定) | 4年5ヶ月(予定) | 4.8〜 |