scribusというオープンソースのDTPソフトが面白そうだったのでインストールして試してみることにする。うーん、なかなか面白いぞ。と思ったけど、日本語になってないのね。googleで捜してみたけど日本語ファイルが見つからなかったので翻訳してみることにする。途中で勘違いしていて、わざわざソース取ってきてパッケージ作ってみたりしましたが、結局はメッセージファイルを放りこんでいるディレクトリにコピーすればOKだったのね。ってことで、作業メモ。
scribusの翻訳 1.scribusのインストール まずは、現状の未翻訳箇所を確認する目的を兼ねてscribusの インストールをしておくことにする。また、正確な翻訳をするには アプリケーションそのものの動作や用語に慣れておく必要がある。 たとえば、Windowsについてくるマインスイーパ(地雷当てゲーム)の 翻訳をする際に「mine」なんて単語が出てきて「私のもの」なんて 訳してしまうと最悪だ。 「To」とかのような短くて、汎用的な単語ほど翻訳が難しい。 # aptitude install scribus 2.メッセージカタログの取得 翻訳に必要なメッセージデータを入手するために、ソースファイルを取得する。 本家サイトにある方法でsubversionのリポジトリから取得する。 Debianの場合だと、下記の方法で取得できるが。 $ apt-get source scribus $ cd scribus-1.2.1/scribus/po poディレクトリ以下にtsファイルが存在する。 とりあえず、scribus.en_GB.tsをベースに翻訳することにした。 scribus.<ロケール名>.tsでコピーする必要がある。 $ cp scribus.en_GB.ts scribus.ja.ts 3.翻訳の開始 tsファイルはlinguistコマンドを利用して # aptitude install qt3-linguist $ linguist scribus.ja.ts で翻訳を開始。 # aptitude install kbabel $ kbabel scribus.ja.ts で翻訳を行っても良い。個人的には、kbabelのほうが好み。 tsファイルはXMLベースで書かれたメッセージカタログ(エンコードはUTF8)。 linguistでは左にコンテキスト名が表示され、それに含まれるソーステキストが 右上に表示される。 4.qmファイルの生成 tsファイルを元にqmファイルを生成する。linguistの中で変換して保存できるようだ。 linguist中のメニューでFile => releaseを選択してqmファイルを作成。 コマンドでtsファイルからqmファイルへの変換を行う場合は、lreleaseを使う。 gettextでいうpoファイルとmoファイルの関係に似ている。 $ lrelease scribus.ja.ts -qm scribus.ja.qm scribus.ja.qmファイルが生成されているので、qmファイルを置く場所にコピーする。 scribusの場合、/usr/lib/scribus/中にコピー。 # find / -name *.qm | grep scribus なんて実行すると、他のqmファイルがどこにインストールされているのか分かる。 5.日本語化の確認 scribusを再度起動すると日本語で表示された。これがうまく行かない場合 正しい位置に翻訳ファイルを置いているか、正しく翻訳されたtsファイルと qmファイルが作成されているか確認すること。 [参考URL] scribus関連 http://www.openalexandria.com/item_134.html http://www.scribus.org.uk/ Qtメッセージの翻訳関連 http://www.mysql.gr.jp/mysqlml/mysql/msg/9153 http://www.sssim.com/jp/product/studio/manual/fileformat_17.html http://www.kde.gr.jp/~ichi/qt/linguist-manual-3.html